VANCOUVER滞在記〜2019秋〜
10月の始め、日本がまだまだTシャツで過ごせている頃Vanvouverはフリースやダウンを着ないと過ごせない気候でした。
North Vancouverから見たダウンタウン
Vancouverに行った理由はARC'TERYXのHead Quarter(HQ)とDesign Center(DC)、Factoryの見学にいかせてもらう機会をもらえたからです。
まずはじめにFactory見学をさせていただきました。
バンクーバーのダウンタウンから車で25分ほどのNew Westminsterに2016年に完成し、247平方フィートという広大な倉庫の中で約500名働いています。通称ARC'ONEと呼ばれています。
案内してくれたのは、21年間Factoryで働いているDavid氏今でもカットやラミネーションは一番早いと豪語しています。現在は新人の教育なども彼が担当しています。
ARC’ONEで初めて作られたAlpha SV Jacketが入り口に飾られています。
工場内部は残念ながら撮影禁止エリア
現在ARC’ONEで担っているのはハーネス、LEAF、VEILANCE、修理、Alpha SV Jacket、プロガイド向けのシェルを制作。各々が担当しているセクションに分れてスケジュールに合わせて黙々と作業を進めている。
ARC’ONEの内部はこちらの動画で見ることができます。
直接見て感じた事は、ARC'TERYXのクラフトマンシップが脈々と受け継がれている事。
オートマチック化しているものも増えているそうだが基本的に担当している人はマニュアルでも作業ができる経験者にしか使用させない。理由としては、仮に機械にトラブルが出てしまっても作業が完全にストップしないようする為。
個人的に一番驚いたのは今でも止水ジッパーを供給されているものではなくYKKからコイルジッパーを取り寄せて加工していることなど言ったらキリがないほどのこだわりが凝縮していました。
機械では感じれない感覚の部分をとても大切にしていました。
次に向かったのはHQ。2013年にHQがあった場所がDesign Centerだけになり、斜向かいにHQが構えてある。その分DCのスペースが以前に比べて広がったそうです。スタッフも総勢500名がそれぞれの部署で働いています。
HQは入り口にARC'TERYXのプロダクトの年譜が飾られていて一眼で今までの歴史がわかり、まるで博物館のようです。
社内に10箇所程度ある会議室には全てARC'TERYXモデルの名が部屋番号の様に割り振られていました。
DCも撮影不可なのでこちらを見ていただけると内部が分かります。
最後に訪れたのはDC。
DCにはデザイン、マーケティング、リテールの部署が入っている。ARC’TERYXの特徴でもあるカラーデザインチーム。13人のカラーデザイナーとパタンナー総勢80人のデザインチーム。
日本に来日していたDan Jackson氏とも半年ぶりの再会を果たしました。
現在進行形で進めている新しいハーネスのアイデアも披露してくれ、目を輝かせながら説明してくれ彼の物作りに対する情熱はまだまだ冷めておりません。
そして嬉しいサプライズが、ARC'TERYXのバックパックのFASTモデルを貸していただけることに!!銀座店でご覧いただけますので是非。
写真はデザインデベロッパーのChris氏。
メインはバックパック、ハーネスなどのハードグッズ担当でオリジナルの機械や素材、金型の作成もする。耐久テストも彼が行い幾つものギアをテストして壊しては作り直し、ようやく製品化します。
ワーキングスペースの入り口には自転車が趣味の彼ならではのチェーンで作った始祖鳥
スタッフ手作りのアーケードゲームなんてのも置いています。
DCの隣にはアウトレットショップもあり、ここは一般の方も入店可能です。(日本人サイズのS,Mはほぼありません、、、、)
別日にはVancouverから車で1時間弱のSqumamishにも行きました。
Stawamus Chiefをはじめとするクライミングのメッカでこの辺に住んでいるスタッフも多く、仕事前にアクティビティをするなんてことも出来ますし、試作品を試すにも打ってつけの場所です。
写真でもわかるように住宅街の裏手にすぐトレイルにアクセスができ、物の数分で絶景が!
クライミングスポットも無数にあり、アウトドア好きには羨ましい限りです。
とても貴重な体験ができた、Vancouver滞在でした。
存在感抜群のStawamus Chiefは世界でも有数な一枚岩の花崗岩